スコットランドでは毎朝陽が昇る前に起きた。

そして家族や友人に手紙を書き、暗いうちから身支度を整えた。

朝食を頂く前に庭園を散歩する。

小粒の実がたくさん付いた林檎の樹。

名も知らぬ香草たちが朝露で香り、私の鼻の奥を静かにくすぐる。

そうしながら朝がきたということを私に知らせてくれた。

Linn Houseの近くには多くの小鳥が暮らしていた。

漆黒の闇が白々すると、動物達が活動しはじめるのはこの国と同じ。

彼らはこうしていつも通り朝を迎えている。

一度部屋に戻り、シーバスリーガル・ミズナラ12年を手にして

私は再び少しずつ秋が近付く庭に出てみた。

するとどうだろう、東の空から太陽が顔を出し、

 

朝露で濡れたLinn Houseの庭をキラキラ照らしはじめた。

私はリン川を挟んだグレンキース蒸留所を尻目に、

対岸にあるストラスアイラ蒸留所まで足を伸ばした。

ここはスコットランド、しかし全く雨が降る気配が無い。

それをいいことに私は線路に掛かる小さな鉄橋を渡り

裏口からストラスアイラ蒸留所に入ってみた。

シーバスリーガル・ミズナラ12年を飲りながら、

このウイスキーが生まれたストラスアイラ蒸留所周辺を散策する。

目をつぶり、これまでウイスキーをつくってきた職人に想いを馳せる。

この国の歴史とウイスキーに携わる建物や道具、人々が暮らすキースの街にロマンを感じた。

時を経てシングルモルトウイスキーは完成する。

しかしブレンデッド・ウイスキーは、ここから人の手によりあらためて生まれる。

マスター・ブレンダーのコリン・スコット氏は、来日した際わが国でどんなインスピレーションを受け、

このシーバスリーガル・ミズナラ12年をつくりたくなったのだろう。

私はそれを知るため再びストラスアイラ蒸留所に向かった。

All Posts
×

Almost done…

We just sent you an email. Please click the link in the email to confirm your subscription!

OKSubscriptions powered by Strikingly