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林檎のかおり。

鼻先をくすぐる香りは、一瞬にしてあのトキに戻してくれる

僕は子供の頃から、「匂い」とともに記憶することが得意だった。
先日お客様からご注文いただいたのは若いロジェ・グルー。
みずみずしい林檎を感じさせてくれるカルヴァドスだ。
ある年の冬、足繁く通ってくださったお客様がいた。
彼女は細く白い指でスニフターに入ったカルヴァドスを弄ぶ。
そして最後は必ず涙を流し、辛くなるような笑顔でタクシーに乗り込む。
先日お客様からあのロジェ・グルーを注文いただいた夜。
僕は彼女との時間と彼女の香りを思いだしていた。
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