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自分らしさ

孤独の世界だからこそ感じる自分という存在感

目的地である山頂に着いたらまず湯を沸かし、
それから温かい食事を摂る。
地上と比べ標高が高くマイナスの世界で、湯を沸かすのは簡単なことではない。
「パン」や「おにぎり」という登山家も多いだろうが、
僕は湯を沸かし温かい食事を摂ることにこだわりたい。
僕は30歳を過ぎた頃から、「ギャップがある人生」というテーマで生きてきた。
あの人がそんな趣味を?  あの人がそんな経験を?
昔からそいうのが好きなのだ。
28歳の頃に陶芸や茶道を学び始め、
30歳ではピアノ、35歳になったときサーフィンを始めた。
13年前の1月25日、極寒のなか鈴木将生氏の指導のもとサーフィンを始め
それからは四季を問わず年中海に通うようになった。
バーテンダーになる前の僕を知る者からすれば、きっと「あの人が?」であろう。
約30年前にバーテンダーを志した頃、僕の周りでは「あの人が?」だったはずだ。
いま最も興味あるのは華道でありポーセラーツである。
カセットガスの力を借り、毎度作るのは決まってラーメンである。
できるだけザックの中身を軽くするには丁度良い食べ物。
地上にいたらまず手にすることはない袋であるが。
35歳を過ぎて出会ったのは葉巻であった。
それまで煙草は嗜んでいたものの、20年以上吸い続けた煙草に終止符を打ち
煙草とは全く違う独特の世界にずるずると引き込まれていった。
それは煙草の淫靡で中毒性のあるものと全く違う世界に。
山に登る際、僕は必ずザックの中に葉巻を忍ばせる。
食事を作りながらヘッドキャップを落としフットを炙る。
マイナスの世界では指先が痛く吐く息も白くなるが、
葉巻から立ちあがる紫煙の薫りは、
いつ嗅いでも山々の景色のように心地良いものだ。
薫り高き葉巻。
味わい深き葉巻。
大自然の中で燻らせる葉巻こそ、
葉巻本来の文化であり歴史なのではないかと考えている。
僕がまだ若かった頃、まさか自分が山に登るようになると思わなかった。
まさか茶道を嗜みピアノ教室にも通うようになるなんて。
しかし、そのギャップは自分にとり、とても愉しいモノとなった。
山に登った厳寒の山頂で、僕は葉巻を燻らせながら想う。
葉巻と出会い僕のライフスタイルは大きく変わった。
葉巻を通じ多くの漢たちと出会い多くの刺激をいただいてきた。
今の自分があるのは葉巻と出会ったからなのかもしれないと。
誰かと自分を比べるのではなく、
これからも自分らしい生き方をしたいものである。
ギャップがある人生こそ我が人生なのだ。
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