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男としての挑戦 2/2

「チャレンジ」とは、人生を豊かなものにするスパイスである

大札山山頂は白銀の世界、ズボッ ズボッと足跡が深く潜り込む。
そして、凍てつく寒さが感覚を麻痺させる。
今季は暖冬であったものの、この爆弾低気圧と寒波の影響で
少し車を走らせた山々も雪化粧をととのえだした。
先日まで雪をかぶることのなかった富士山も綺麗に雪化粧。
春、富士山スカイラインが開通する頃には、再び攻めに行きたい山のひとつだ。
写真では見難いが、浜松のシンボル「アクトタワー」も
誇らしげに姿をアピールしていた。
山頂に着いたらまずは腹ごしらえ。
マイナス3度の世界ではときとして火力がままならない。
懐に入れ、ガスが充分気化するようにと持ってきたカセットガスで
恐る恐る湯を沸かしてみる。
火が点かなければ山を下るしかない。
水は豊富にある雪で十分だ。
やはり、こいつは頼もしい相棒だ。
いつも冷えきった身体を体の芯から温めてくれる。
しかし凍りそうな指先では箸を扱えないのでフォークでラーメン。
まるでガキの頃に喰った「すがきや」ラーメンだ。
熱いラーメンを啜ったあとは雪積もる山頂で茶を点てた。
軽量につくられたモンベルの茶道具セットは、
ハードな山登りの際にとても重宝する。
茶菓子は掛川市大須賀の「赤ずきんちゃん」が、
この時期に作る特産の「いも切干」。
この甘さが抹茶の甘さを更に引き立ててくれるのだ。
1373.6m。
普段なら特別な山とはならぬ低い山。
それがこの時期ボクにとって「特別な」山になる。
食後にと用意したのは貴重なボリバー。
つい先日ご来店くださった紳士から
「是非外で燻らせてみて欲しい」といただいたハバナである。
しかしながら温まった身体もつかの間
すぐに身体が冷えきってしまう世界での葉巻の時間は
残念なことに山の神にお許しいただけなかった。
山に捨ててきてはならぬモノ、それはゴミと我が命。
楽しみにしていた紫煙を燻らす時間は諦め
日が陰り、更に気温が下がる中ボクは下山を始めた。
なぜ危険な思いをして冬山に登るのか。
万が一、多くの方に迷惑をかける可能性がある中なぜ雪山に登るのか。
その答えは山に登る者にしか与えられない。
台風のウネリを「単なる危険」と思う者は海を知らぬ者。
オートバイをただ「危ない」という者はバイクを愛さぬ者なのである。
ボクがなぜ雪山に登るのか。
それは、我が人生をより豊かにするためなのだ。
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